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2022年 秋号 Vol.14

ご挨拶

暑い夏も終わり、新型コロナウィルス感染症拡大も一旦落ち着きを見せています。 しかし、冬に向け、厚労省の専門家会合では、季節性インフルエンザとの同時流行の可能性が高いとの分析が示され、事実オーストラリアなどの南半球では流行しているようです。
そんな中、9月定例議会(9/21~10/14)にて、市町村の実施する季節性インフルエンザワクチン接種が「自己負担なし」となるよう補助する補正予算、引き続き油断できないコロナ対策費、燃油・物価高騰対策を中心とした補正予算を可決成立しました。(概要は3面参照)
併せて、私は本会議一般質問に登壇、「防災」「教育」「交通安全」について県当局の姿勢を質しました。(概要は2面参照)
引き続き、現地現物、調査を怠らず、しっかり取り組んでいきます!

政策提言書を大村知事に提出しました!

新政あいち県議団は、県政の課題を抽出し、次年度に向けて愛知県が取り組むべき施策を提言書という形でとりまとめ、毎年知事に直接提出しています。 本年度も10/14に大村知事へ提出しました。

<最重点要望事項の中から抜粋>
  1. コロナを含む感染症問題を克服するために
    ①これまでの対策を検証、後遺症やワクチン副反応への対策を推進
    ②中小企業・小規模事業者への経営支援と雇用対策
  2. 安全・安心を確保するために
    ①大規模自然災害に備えた河川や道路など社会資本整備の推進
    ②交通事故防止対策の推進 (通学路・生活道路の安全確保)
  3. さらなる愛知の発展のために
    ①DX推進とAIを含めたICT利活用 (行政手続きのオンライン化)
    ②スマートシティの推進とデジタル人材の育成
  4. カーボンニュートラル社会の実現のために
    ①水素の利活用を含めた再生可能エネルギーの徹底的な推進
    ②サーキュラーエコノミーの推進 (プラ・食品・布・太陽光パネル等)
  5. 誰もが活躍できる社会の実現のために
    ①長時間労働の是正、職場でのハラスメント根絶に向けた環境整備
    ②「愛知県人権尊重の社会づくり条例」を活かした取組の実効化
    ③教育環境の整備・充実と教員の働き方改革の推進

イベント情報

ジブリパーク 3エリア いよいよ開園!

■ 日時 / 2022年11月1日(火)~
■ 場所 / 愛・地球博記念公園(モリコロパーク)内

「倉庫」らしさと懐かしさを感じる和洋折衷の建築空間をイメージし、展示室、子どもの遊び場、売店と喫茶、収蔵施設等を整備する「ジブリの大倉庫」

最高峰 WRC-FIA世界ラリー選手権
フォーラムエイト・ラリージャパン2022

■ 日時 / 2022年11月10日(木)~13日(日)
■ 場所 / 岡崎市・豊田市・新城市・設楽町 ほか

9月定例議会(2022/9/28) 本会議にて一般質問に登壇しました!

■テーマ① 海部地域の液状化対策

問題意識

海部地域は海抜ゼロメートル以下地帯。土地が低いうえ、地盤が液状化しやすい条件が揃っている。
地震による河川堤防の沈下や緊急輸送道路、特に橋梁部分の崩落などは、命に係わる危険性が高いが、そのハード整備が、海部地域内でどういった考え方でどこまで進んでいるのか分かりにくい。

Q

日光川水系の河川堤防の液状化対策を含めた耐震化の考え方、進捗状況、今後の進め方は? また、海部地域の緊急輸送道路の橋梁についてはどうか。

県当局

河川堤防は、2016年の最新基準により耐震性を確認し、2018年に対策区間を見直した。
県管理の緊急輸送道路の橋梁は、耐震性能3を確保する対策が2014年度までにすべて完了。
現在は国基準である耐震性能2の確保に向け、特に橋梁の取付部の段差対策に優先的に取り組んでいる。
【※計画の進捗状況などは下段 参照】
今後も早期完了を目指し計画的に取り組んでいく。

要望

海部地域の住民から不安の声を多く耳にする。 河川堤防も橋梁も、現在の第3次地震対策アクションプランの計画期間である2023年度までにすべてが問題なく対策完了となるわけではない。
液状化の危険箇所や計画・進捗を地域の方が知ることは「命を守る」安全な避難行動を考えるのに不可欠であるため、丁寧に周知を図りながら、迅速かつ適切に事業を進めてほしい。

第3次あいち地震対策アクションプラン(2015~2023)

●日光川水系 河川堤防

・人的被害等甚大な被害が想定される区間をプランに位置づけ
は実施済

・計画区間 ()内はR3末時点
 日光川 : 約4.1km(残約2.8km)
 善太川 : 約0.6km(対策完了)
 (福田川・蟹江川は対策不要)

●緊急輸送道路の橋梁

・海部地域の橋梁数 : 73橋
・計画箇所 ()内はR3末時点
 耐震対策 :5橋(残3橋)
 段差対策 :37橋(残3橋)
 ※計画期間内に対策完了予定

第1次、第2次緊急輸送道路の橋梁73橋の内、まだ約20数橋が国の基準である耐震性能2レベルの対策が実施されていない!

■テーマ② 県立高校の魅力化・特色化

問題意識

①社会変化の加速で、求められる人材も多様化。特に工業科や商業科等の専門学科の生徒に対しては、より実践的かつ主体的な教育カリキュラムが必要であり、それには民間企業との連携が不可欠。
②高校進学段階で「選抜」の名の下に、行政のセーフティネットから外れる可能性が高くなる不登校生徒や特別な支援を必要とする生徒にも、個別最適な選択できる教育環境を提供する必要がある。

Q

① 県立高校と民間企業との商品開発を協働で行うなどの活動に対して、今後どう取り組むのか。
② 御津あおば高校のようなインクルーシブな県立高校を県内全域にどのように広げていくのか。

教育長

①企業と連携しての課題解決型の学習は有用。現在も取り組んでいるが、今後は経済団体の協力も得て、企業と高校のマッチングを図る機会を設けたい。
②御津あおば高校のようなインクルーシブな高校は今後益々ニーズが高まるので、中高一貫不登校特例校も含め、地域のニーズを踏まえ導入を検討する。

■テーマ③ 後部座席シートベルトの着用率向上の取り組み

問題意識

2006年6月の改正道路交通法施行で、後部座席のシートベルト着用が義務化。未着用はれっきとした違反行為であることが明文化された。
しかし、一般道での着用率は、法改正以降、5割に満たず伸び悩んでいる。 (大村知事も昨年6月定例議会で懸念と着用の徹底取り組みに言及)

Q

後部座席のシートベルト着用は、様々な機会を捉え、子どもや運転をしない県民全体にも広報啓発する必要があると考えるが、今後の取り組みは。

県警・県当局
「カチッと100!」を合言葉に、シートベルト着用に的を絞ったキャンペーン等の啓発活動を集中的に実施。

今後は、教育委員会等とも連携し、児童生徒や保護者に対する周知に一層力を入れるなど、着用率の向上に努めていきたい。

過去5年間の四輪車の交通事故死者数の約5割がシートベルト未着用。その内後部座席は約2割、着用していれば約7割の方が助かったと推定されています。

2022.9月定例議会で可決された主な予算や議案内容は以下の通りです。

【コロナ対策】新たなコロナ対策と第7波増額《予算額 548億1,199万円》

1. 引き続いての医療提供体制の確保

◎医療機関のコロナ対策設備整備の支援
◎宿泊療養施設の運営 (11施設 2,737室)
◎自宅療養者配食サービスの提供(増額)
◎自宅療養者サービス窓口の設置運営

2. オミクロン株対応ワクチン接種の推進

◎大規模集団接種会場の開設期間の延長  (接種会場5か所 開設期間~2023年3月末)

3. 介護事業所等のかかりまし経費を支援

◎サービス継続に必要な人材確保費や清掃費
◎事業所間連携での緊急時人材確保支援の費用末)

【防災安全】防災拠点整備と交通安全対策《予算額 189億4,927万円》

1. 愛知県基幹的広域防災拠点の整備を推進
 (予算額の内187億1,834万円 債務負担行為)

◎豊山町青山地区 約19ha (名古屋空港西)
◎設計・建設~2025年度 運営~2045年度

2. 災害時のペット同行避難が当たり前な環境づくり

◎ペット同伴者専用避難施設の事業化調査など

3. 交通事故多発交差点の安全対策

◎信号灯器のLED化 : 353灯
◎道路標識の更新 : 846本
◎道路表示の更新 : 91.9km

【教育】中高一貫校と特別支援学校《予算額 54億3,193万円》

1. 県立中高一貫校の中学校施設の整備
 (予算額の内52億6,993万円 債務負担行為)

◎明和高校・津島高校・半田高校・刈谷高校
◎開校予定 : 2025年4月~

2. 知的障害特別支援学校の教室不足の解消

◎小牧特別支援学校の校舎増築(2026年4月~)
 ※肢体不自由のみ→知的・肢体並置へ
◎いなざわ特別支援学校の校舎増築(2025年9月~)

【緊急対策】原油価格・物価高騰対策《予算額 147億9,050万円》

1. 給食費の補助(1食40円/1人 2023年3月まで延長)

◎私立学校、民間保育所等、県立学校

2. 燃料費の補助(2023年3月まで延長 一部新規)

◎医療機関、社会福祉施設、公共交通事業者
 貨物自動車運送業者、農林漁業者、私立学校
 公衆浴場事業者(新規:都市ガス利用)等

3. その他の対策や支援(主なもの)

◎県融資制度の期間延長 (~2023年3月末)
◎農業者・畜産業者への飼肥料高騰分の補助
◎光熱費の高騰に対する対応
 ▶財政支援 : 指定管理者 公の28施設
 ▶運営費の増額 : 庁舎・県立学校・警察署等
◎あいちエコアクション・ポイントの発行

あいちエコアクション・ポイントとは?
省エネや省資源につながる環境配慮行動に対してポイントを発行、県民の行動変容を促す。一定のポイントを貯めるごとに、賞品があたる抽選に参加できる。
【ポイント対象となる環境配慮行動 例】
① グリーン購入(環境ラベル商品、県産品購入など)
② プラスチック製スプーンやフォーク類の辞退
③ クリーニングでのハンガー返却
④ 飲食店での食べ残しゼロ
⑤ フードバンクへの寄附

【その他事業】

1. 高齢者インフルエンザ予防接種費補助金

◎「自己負担なし」とする
 (市町村が実施する接種事業に対し県費補助)
◎65歳以上 ※60歳以上65歳未満の特定疾患者も

2. 愛・地球博記念公園 「中部・北陸フェア」を開催

◎日程:2023年3月~4月の週末
◎出展者(予定):中部・北陸9県

ジブリパーク開園に併せて「あいち市町村フェア」も開催されます。ぜひお出かけください!
■日時/2022年12月9日~11日 10時~16時
■市町村/あま市・大治町・蟹江町・飛島村・稲沢市・津島市・愛西市・弥富市 ほか尾張地区

現地現物 しっかり調査!

【見る・話す】 福島県と山梨県の取り組み グリーン水素エネルギーを社会実装

福島県浪江町と山梨県甲府市米倉山にある水素エネルギー研究フィールドを視察。
民間主導の国家研究プロジェクトで、電力を水素に転換して活用する「Power-to-Gas」(P2G)というシステムを活用。
供給不安定な再エネである太陽光発電の余剰電力と水を使い水素を精製、工場や施設やスーパーなどで実際に利活用するサイクルがまだ研究途上ですが社会実装されています。
愛知県も遅れをとってはなりません。 時代を先読みした具体的なエネルギー施策を進める大きなヒントを得られた有意義な視察となりました。

地域のイベントや活動にも参加

あま市 ブラアイチ inあま

「ブラタモリ」ならぬ「ブラアイチ」
古典狂言 柿山伏を鑑賞。

飛鳥村 梅之郷一時避難所

飛島村で8番目の避難所が完成。
津波から命を守る大切な施設です。

大治町 バレーボール教室

Vリーグ ウルフドッグスの元選手と子どもたちが楽しく触れ合う。

飛鳥村 ナイトクルーズ

夏休み限定の観光クルーズ。
飛島ふ頭の夜景は見応えあり。

蟹江町 イチジクの収穫体験

品種は蓬莱柿とホワイトゼノア。
ブランディングに期待大です。

蟹江町 3年ぶりの町民まつり

久しぶりのお祭りで大賑わい。
かに丸、ちょき丸、横江町長と。

当事者の声を聴き、考える

【聴く・考える】 インクルーシブ教育について考える 特別な支援が必要な子どもたち

インクルーシブ教育について考えるシンポジウムにWeb参加。
題名は「私は高校を選びたい!バリアフリー法改正からインクルーシブ教育へ繋げる」。
心の叫びのようなこの題名。
つい先日、国連の障がい者権利委員会では日本に対し分離教育の中止が勧告されました。
それに対して国は真のインクルーシブ教育に大きく舵を切ることはしないとのこと。
では愛知県としてこれからどう取り組んでいくのか、特別支援学校は増える一方、あいち教育ビジョン2025ではインクルーシブ教育システムの推進が掲げられている、、。
愛知県の県立高校でエレベーターが設置されているのは全149校中わずか9校。
特別支援学校のあり方とは、重度心身障害児者への教育のあり方とは、障がい者が当たり前に地域の学校に通い教育を受けられるには、、。
ダイバーシティとインクルージョンという言葉が最近よく聞かれますが、社会環境が「消えた障がい者」を作るという言葉の意味を深く考え、地域の学校システム全体を根本から見直さなければインクルーシブ教育は名ばかりのものになってしまうかもしれません。

動画をアップ!ぜひご視聴ください!
お題は「思い出に残る議会質問」。(約5分)
1年目初登壇した時のお話を選びました。
その時の心境、質問の背景・込めた思いから私の政治に対する姿勢をお届けできればと思います。
こちらからご覧ください。


PCの方はPDFでもご覧いただけます。(2.6MB)