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2023年 秋号 Vol.18

ご挨拶

秋と言えば、食欲の秋、読書の秋もありますが、何といってもスポーツの秋。杭州アジア競技大会では愛知県ゆかりの選手たちが躍動、感動の内に10/8幕を下ろしました。
その他、仏ラグビーワールドカップ、バレーボールパリ五輪予選など、テレビの前で手に汗握る熱戦を視聴した方も多いのでは。
3年後の2026年にはいよいよ愛知名古屋を中心としたアジア・アジアパラ競技大会が予定されています。膨らむ経費の問題など課題はありますが、アスリートファーストの素晴らしい大会となるよう応援していきたいと思います。
そうした中、9/27~10/19の日程で9月定例議会が開催され、6月豪雨に対する支援など約158億円の補正予算等を審議し可決しました。
次の12月議会はいよいよ私の本会議一般質問の出番です。現地現物、しっかり調査、ヒアリングを重ねつつ準備を進めていきます。


R6年度に向けた政策提言書を大村知事に提出!

毎年この時期にあいち民主県議団で取りまとめる提言書、今年も10/19に大村知事に提出しました。
コロナや頻発する災害、少子高齢社会への対応など、チームで未来志向の政策実現を目指します!
<最重点要望事項の中から要点を抜粋>

 Ⅰ  ポストコロナへの対応と新産業創出・中小企業支援
①コロナを含めた感染症全体への危機管理体制の強化・推進
②中小・小規模事業者への伴走支援、スタートアップや観光の推進
③SDGs理念に基づく企業ニーズに対応した用地造成の推進
 Ⅱ  女性が活躍できる社会と地球にやさしい環境の推進
①家庭と仕事の両立支援、男女の賃金格差解消、ハラスメント根絶
②水素・アンモニアの利活用の推進、循環ビジネスモデルの確立
 Ⅲ  誰もが安心して子供を産み育てられるために
①保育士確保と安全な保育サービス提供、多子多胎家庭への支援
②学校における専門人材配置、ICT教育、不登校対策の推進
 Ⅳ  安全安心な暮らしと多様性を認め合う社会のために
①あらゆる災害対策の強化、交通事故防止の新たな取り組み推進
②ネット上の人権侵害の撲滅、ファミリーシップ制度の創設
 Ⅴ  効率的な愛知県政の運営と元気な愛知県を実現するために
①行政手続きのオンライン化推進、行政のデジタル人材の育成
②2026年アジア・アジアパラ競技大会の盛り上げとバリアフリー化

ジブリパーク「もののけの里」開園!

3エリアが開園してから1年。いよいよ「もののけの里」がオープン!ぜひご来園ください!

APMネコバス
トヨタ自動車㈱が開発した電動低速モビリティ。 園内を楽しく快適に移動するものとして、2023年度内に運行開始予定。


『もののけ姫』の里山をイメージ。
「タタラ場」では五平餅作り体験も。
「乙事主」「タタリ神」のオブジェも登場。


9月定例議会 皆様にお伝えしたい あいち民主県議団 質問トピックス

代表質問 ①

新たな感染症の発生に備えて

問題意識
コロナ禍での医療提供体制の確保の課題に対し、昨年12月に国は感染症法を改正、県の感染症予防計画に、新たな感染症まん延時の医療提供確保の数値目標を盛り込むことが義務付けられた。
Q 新たな感染症まん延の脅威に備え、次期感染症予防計画に、どのような内容を盛り込むのか?
知 事
計画策定に向けて6月に関係機関による感染症対策連携協議会を設置。
計画に盛り込む数値は、コロナ感染拡大ピーク時の最大値の設定を目指す。
計画策定後は、その数値目標に基づき、医療機関が有する機能に応じて、より多くの医療機関等と協定を締結し、万全の医療提供体制を構築したい。
代表質問 ②

大雨など災害時のSNSの活用

問題意識
近年、雨の降り方は局地化、集中化、激甚化している。
地方自治体は、様々な伝達手段で災害情報を発信しているが、さらなる情報発信強化で注意を促し、避難行動等につなげてもらう必要がある。
Q 大雨などの災害に対し、情報発信強化としてSNSをもっと活用すべきと考えるがどうか?
知 事
愛知県では、ホームページ、X(旧ツイッター)などで情報発信をしている。
今後はプッシュ型で開封率の高い「LINE」を新たに活用していきたい。
また、情報発信だけでなく、土砂崩れや道路の通行止めなどのSNS情報を収集・活用して、被害の早期把握、迅速な救出・救命活動につなげていきたい。
代表質問 ③
保育施設の虐待等の防止
問題意識
国の実態調査で、複数の虐待事例が発覚、愛知県東郷町でも不適切保育が発覚した。
市町村で、不適切保育の捉え方や発生時の対応にバラつきがあるため、国は本年5月に新たにガイドラインを示した。
Q 県営住宅の自治会活動の担い手を確保するため、「単身学生入居」を検討してみてはどうか。
知 事
ガイドラインに基づいた研修等の支援を行うとともに、事案が発生した場合には、市町村と連携して行政指導を行うなど個々の事案に適切に対処したい。
県では、1歳児対応や子どもの登園確認などの短時間の柔軟な人員配置に県独自支援も実施している。今後も子どもの安全・安心な保育環境整備に努める。
一般質問①
電動キックボードの交通ルール
問題意識
本年7月、電動キックボードを、原動機付自転車の括りからは外し、最高速度や車体の大きさが基準範囲内であれば、ほぼ自転車と同様な交通ルールが適用される改正道路交通法が施行された。
Q 電動キックボードをはじめとする特定小型原動機付自転車の交通ルール周知にどう取り組むのか?
県警本部長
第一交通機動隊自転車対策小隊(通称:B-Force)の体制を拡充し、繁華街や夜間の取締りを強化する。
電動キックボードのシェア事業者等と連携した交通安全イベントを開催、実車を活用した交通安全教育を実施。
ほぼ同等のルールである自転車利用者に対しても働きかけながら広報啓発活動を推進する。

一般質問②
学習障害の子どもたちのために
問題意識
発達性「ディスレクシア」の子どもは、知的に障害がないため、教育過程の中で適切な支援から取り残され、不登校などの深刻な状態になってはじめて障害の診断に至るケースが多くある。
<キーワード>発達性ディスレクシア
知的に障害は無いが、生まれつき文字の読み書きに困難がある学習障害。
全国調査は実施されていないが、すべての小中学生の3.5%、35人学級であれば1学級に1名程度いると言われている。
Q 発達性ディスレクシアの子どもを早期発見し、適切な支援に繋げる必要があると思うがどうか?
教 育 長
まずは教員を対象に、毎年夏休み頃までの早い時期に研修を実施し、早期発見できるようにしたい。
発見後は、通級指導など個人の状況に合わせて、ICT機器の読み上げ機能を活用した支援も含めて、きめ細かな支援を行っていきたい。
茨城県つくば市での、小学校入学後、早期発見し、読み書きを補完する手法を学ぶ「Tsukubaモデル」についても研究していきたい。

2023.9月定例議会で可決された主な予算や議案内容は 以下の通りです。

補正予算 総額158億2,201万円
うち約133億円は、道路・河川事業、 幹線道路整備、土地区画整理事業、公園整備、県営住宅の建替えや長寿命化改善などの建設事業費に充当

1. 6/2 豪雨の被災地支援《約20億円》

・被災した農業者への営農継続支援
  ▷農業用機械・施設の修繕費等への費用補助
  ▷農業資材(種苗、肥料、農薬等)購入費補助
  ※両方とも補助率1/4、市町村へ申請
・道路、橋梁、河川等のインフラ施設の復旧

2. 県文化施設の活性化《約3,400万円》

・対象施設:愛知県美術館、愛知県陶磁美術館
・民間活力による活性化などを調査・検討し、今後の運営手法を基本計画にまとめる。

3. 技能五輪全国大会・全国アビリンピックの3年連続開催の推進《約1,900万円》

・メダルデザインの募集・選定、周知広報活動
・選手育成のため、企業や学校に訓練費用を助成

4. 交通安全対策の推進《約1億1,000万円》

・事故発生箇所などの緊急対応
 ▷信号灯器のLED化 460灯
  ※R12年度中には県下全部が完了予定
 ▷道路標識の更新 510本
 ▷道路標示の更新 55.4km

条例改正等その他の議案

1. 動物愛護及び管理に関する条例の改正

・多頭飼養の届出制度を創設
 ▷犬・猫を10匹以上飼養又は保管する者に頭数と環境保全方法の届出を義務付け
 ▷届出時に、犬・猫の適正飼養の講習を実施
 ▷制度周知のため、2024年4月1日に施行
<ポイント>近年、犬や猫の多頭飼養が社会問題化!
犬や猫などの動物は私たちの大切なパートナー。
劣悪な環境で飼養される映像を見ると胸が痛みます。
今回の改正は、届出により問題に陥りやすい高リスク者を早期に把握し、未然に私たちの大切なパートナーである動物の「命」を守るもの。
13府県で制度化されており、石川県や佐賀県は6匹以上としています。

2. 愛知県障害者差別解消条例の改正

・国の基本方針を参考に定義を明確化
 ▷「不当な差別的取扱い」「合理的配慮」等
・事業者による合理的配慮を努力義務→義務化
 ▷知事の「助言、あっせん又は指導の求め等」の対象範囲を合理的配慮の提供違反にも拡大
<ポイント>R6.4~事業者にも「合理的配慮」が義務化
まず、「不当な差別的取扱い」禁止はあたりまえ。
一方「合理的配慮」は、個々の場面で障がい者からバリアを取り除いてほしい意思表明があった場合に、負担の重すぎない範囲で対応することが求められるもの。
事業者とは営利非営利問わずあらゆる事業者です。 
ただ、具体的にどこまで?は実は不明確。
まずは寄り添い、傾聴、互いにコミュニケーションをはかりつつ、ともに対応策を考える姿勢が大事ですね。
ここに注目! 6月2日豪雨の教訓を生かす 被災者支援のあり方の見直し

今回の豪雨では、被災した自治体で災害救助法の適用に差が出ました。
災害救助法が適用されると、住家被害に対し、最大70万6千円の修理費が国から出ます。

ただ、この判断は自治体の被害判定にかかっています。
これを受け、国は8月末に法4号「多数の人が避難」するよう自治体に要請しました。

私も被災当事者や有識者からヒアリングを実施、職能ボランティアの重要性やその支援についても多くの教訓を得ました。

当事者の声を聴き、思いをつなぐ...

「ギャンブル等依存症対策の強化」を国に求める意見書を提出!
ポイントは2つ。
①当事者や家族が早期に相談や治療を受けられる環境整備
②児童手当の受給者変更基準の明確化と市町村への周知徹底。

愛知県では、今年4月から新たに刈谷病院と藤田医科大学病院を専門医療機関・治療拠点機関に選定しました。
ギャンブル依存症は「病気」。
コロナ禍でオンラインカジノが増加、若い世代が増え、借金も多額に。
家族を巻き込む恐ろしい病気という意識をまずは持つべきです。

福祉医療委員会 県内&県外調査 ~先端医療、こどもの医療、障がい者雇用など~

豊田市 トヨタ記念病院~5月 新病棟オープン~

地域の拠点となる救急、ガン治療、災害医療を担う中核病院。
お薬を運ぶ自走式搬送ロボットやハイブリッド手術室など医療体制は充実。
院内動線の取り方は、まさにお客様目線、患者の移動負担軽減が計算された、素晴らしい病院。
未来の病院のあり方を垣間見た気がしました。

特例子会社トヨタループス~障がい者雇用~
特例子会社とは、障がい者雇用の促進と安定を図るため、その雇用において特別の配慮をする子会社のこと。
15年前は30名ほどだった雇用数は今や440名!障がい者でも働きやすく仕事を切り出し、実際にものづくりの現場で活躍している方も多いとのこと。
さすがはトヨタ、知恵と工夫で問題なく仕事をこなせる環境づくりが大切だと改めて学ばせてもらいました。

名古屋市千種区 愛知県がんセンター~県民の「命の砦」~

がんは死亡原因の第1位。
愛知県のがん死亡も約2万人で、交通事故死のなんと171倍です。
センターは全国的な最先端の療・がん研究拠点。 肺がん診療実績は全国1位で、他の専門科でも全国の大学病院に教授を輩出しています。
施設設備の老朽化もあって本年度中に「新がんセンター基本構想」がまとめられる予定のため、その現状把握と課題認識を共有。
ダビンチ(手術ロボ)による手術やIVR(画像下治療)の様子、がんゲノム医療、キャンサーバイオバンク(がん患者等の個人情報)など、新たな取り組みが進んでいます。

大阪府 TSRUMIこどもホスピス

困難な病気を抱えるこどもたちは、周りのこどもたちが当たり前に経験できることが中々できません。
そんな病院やお家で我慢してきた「やってみたい!やりたい!」を応援して「できた!」に変える施設、それがこどもホスピス。
つながりと経験、そんな居場所を愛知県の困難な病気と闘うこどもたちにも作ってあげたい。
費用面など乗り越える課題はたくさんありますが、まずはみなさんに知ってもらう、そして実現に向けて全力でサポートしていきます!

大阪国際がんセンター~がんゲノム医療拠点病院~

2017年に新築移転されており、院長からの「医療界独特の古い慣習をまずは捨て去り、患者の視点から全てを見直す」覚悟で建設を進めたとの言葉が印象的でした。
愛知県がんセンターの新基本構想に踏まえるヒントを多くいただきました。

兵庫県 先端医療集積拠点と兵庫県立こども病院

神戸港内人口島ポートアイランドの最先端医療集積拠点、兵庫県立こども病院の小児がん拠点病院としての取り組みを調査。
スタートアップと医療の融合、愛知県でも!

京都府 島津製作所~医療を支える~

先端医療を支えるヘルスケア領域で革新的な新製品を開発。
特に認知症予防やうつ病などの社会課題を解決する野心的な取り組みには、未来の医療進歩の期待が膨らみました。

長く暑い、「熱い夏」が終わりました。
久しぶりにたくさんのお祭りに参加。  コロナ禍を乗り越え、何とか企画運営していただいた行政や団体、コミュニティの皆様に心から感謝しかありません。
多くの方にお声掛けいただき、自然と笑顔でおしゃべり、仲よくなってしまう魔法の空間が「おまつり」なんだと改めて実感した夏でもありました。
また来年も再来年もこれからもずっとこんな楽しいおまつりが続きますように...。


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