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2024年 夏号 Vol.21

ご挨拶

本格的な夏本番、海水浴やキャンプなど夏レジャーが楽しみな季節。 ただ、何といっても命と健康が第一。 水の事故や熱中症には十分注意して満喫してくださいね。
さて、政治とお金の問題で、政治不信がまん延している状況は同じ政治に身を置くものとして残念であり、「政治家」はみんな同じと思われるのが悔しい限りです。 例えば私たち県議会議員に交付されている政務活動費は、これまでもあたりまえですが1円から領収書をつけて報告していますし、今年度からは、これまでの閲覧公開に加えて、議会ホームページで公開されるようになります。 
お金のことは良いから政策を!という声も聞きますが、一事が万事、そのだらしなさ、考え方が政策立案への姿勢に直結するのではないでしょうか。
そんな中、愛知県議会では、6月定例議会が6/14~7/3の日程で開催、一般会計4,382万余円の補正予算案など全25議案を可決成立させました。
年度毎に県議会は体制が大きく変わります。 議長、副議長、委員会所属など5月末の臨時議会で決まります。 私の所属会派「あいち民主県議団」も団長ほか役員が新体制となり、新たなスタートを切りました。
私は今年度、警察委員会に所属。 会派内での警察施策に関する知事提言とりまとめ責任者を拝命。 年々被害が増加している特殊詐欺やサイバー犯罪、自動車盗や侵入盗など各種犯罪の取締り強化、交通安全対策など、県民の命と生活、財産を守る活動をしっかりと注視し、チェックしていきます。 


いざ 能登半島へ! 被災地支援と現地調査   【輪島市 ・ 志賀町 ・ 七尾市】

4月21日~22日、車中泊含めて2泊2日の弾丸支援&調査。
初日は輪島市。 仮設住宅での炊き出しボランティアに参加。 食材も不足し、インスタント食料に頼る中での温かい栄養バランスも考えた食事を約150食提供。 
その後、市内を視察。 市役所の家屋被害対応状況をはじめ、海岸沿いの海底約3~4m隆起の様子、名工大の北川教授が開発した簡易住宅「インスタントハウス」の利活用、輪島朝市通りの河川の川底隆起の状況、遅々として進まない廃躯体の解体や廃棄物の撤去のリアルな現状に言葉を失いました。
その他、愛知県が対口支援している志賀町の避難所や災害ボランティアセンター、七尾市の中心市街地外の被害とインフラ復旧状況、災害支援センターなど、現地の市議や団体の方と意見交換を実施。
これからも一個人として「できる」支援をしていきたいですし、まずは今回の調査で得た知見や課題をしっかり愛知県にフィードバックしていきたいと思います。


6月定例議会 警察委員会 一般質問の概要

テーマ

貨物集配中の車両に対する駐車規制と駐車許可申請について

問題意識
いわゆる道路上の「駐禁」は、交通事故や渋滞を防止する必要不可欠な規制。 一方でコロナ禍もあり、ネット通販の普及で、宅配貨物量は急激に増加。
2024年問題の人手不足の中、物流ドライバーは日々駐禁プレッシャーのストレスを抱えながら、私たちの生活を支えてくれているのが現状で、大変厳しい環境に直面している。
  こうした社会状況の変化を踏まえ、道路における貨物集配中の車両の駐車のあり方について、規制の必要性とのバランスの中で今一度検討する必要があるのではないか?


Q 2018年及び2023年の警察庁通達「駐車規制の見直し」を受け、どのように取り組んでいるのか、また今後どのように取り組んでいくのか。
県警本部
2018年通達を受け、貨物自動車を対象とする駐車「可」規制を名古屋市中区等計5か所573mを新たに設置した。
  今後は貨物集配中車両にかかる路上駐車需要が高い市街地などで重点的に見直しを進めていく。
Q 道交法45条1項の警察署長による駐車許可申請について、警察署によってバス停方式の受付には温度差があると聞いているが、実態はどうなのか。
県警本部
バス停方式の駐車許可も可能で、令和5年中には6警察署計757件受け付けている。
  警察署によって受付に差異が生じないよう、各警察署には必要書類や許可基準の取り扱い要領を示し県内統一的な運用が図られるよう指導していく。
Q 都度の駐車許可申請は物流事業者には負担感が多い。 デジタル化を含めた手続きの簡素化、許可有効期間の延長等は検討されないのか。
県警本部
定型的で反復継続する申請に限り今でもオンライン申請を受け付けている。
先月6月21日に閣議決定された規制改革実施計画にてデジタル化、必要書類の統一化、許可有効期間の延長などを含めた手続きの簡素化が示されたので今後警察庁の指示を踏まえ適切に対応していきたい。
<キーワード>バス停方式の駐車許可申請
貨物車両は、事前申請で路上駐車が可能となり、期間は最長6か月、1か所ではなくある程度のルートと駐車位置を図示(バス停のように)されていれば許可される。

〔参考1〕 過去5年間の愛知県内の放置切符 取付件


コロナ禍の外出自粛で一般車両を含む全体の駐禁数は減少しているが、その内の貨物集配中の車両を含む事業用貨物車両の駐禁数は増加している。
ちなみに宅配便取扱個数は、10年前の2014年度は約37億個に対し、2019年度は約43億個、2022年度は約50億個と加速度的に増加している。

〔参考2〕 愛知県の駐車規制の見直し状況


要望
1.駐車規制の見直しについて
大型マンション等が立地する都心周辺の住宅街における駐車規制の見直しが進んでいない。
もちろん大前提となる県民の安全性をしっかり確認しつつ、社会状況に適切に対応した形で、貨物自動車を除外した駐車禁止規制を増やしていってほしい。
2.駐車許可申請について
私が耳にしている警察署ごとの駐車許可申請の受付に温度差がある実態を把握し、円滑かつ適切な受付指導をしてほしい。
オンライン申請については活用が進んでいないようなので周知徹底してほしい。

5月臨時議会及び6月定例議会で可決された主な予算や議案内容は 以下の通りです。

補正予算 総額 1億 9,348万円

5月臨時議会 : 補正予算案1件、その他議案 7件→すべて可決
6月定例議会 : 補正予算案1件、その他議案13件→すべて可決

1. 県文化施設の活性化を推進 《約1億2,959万円》

  • 愛知県芸術文化センターの民間活力導入検討
  • 愛知県陶磁美術館の地方独立行政法人化検討

2. 医療的ケアの環境整備    《約1,400万円》

  • 私立幼稚園の看護職員等の配置経費を補助
  • 補助率:国1/3、県1/3、市町村1/3

3. 県基幹的広域防災拠点整備 《約1,849万円》

  • 消防学校整備のためのアドバイザリー契約費用
      (入札不調に伴い防災公園と分けて事業を実施
  • 事業はBTO方式、サービス購入型
▶ BTO方式、サービス購入型とは?
民間事業者が、自己資金により施設の設計・建設後、県に所有権を移転し、施設の維持管理を行う方式。
県はそのサービスの提供に対して対価を支払う。

4. 「発酵食文化」魅力発信事業  《約2,382万円》

  • 酒、味噌など愛知発酵食を観光資源に活用
  • ニーズ調査や事業計画策定の費用を計上

5. 愛知県スタートアップ支援拠点条例の一部改正

  • オフィスや付属設備の利用料金の基準額を設定

6. 愛知県立学校条例の一部改正

  1. 津島北高等学校と海翔高等学校を統合し津島北翔高等学校を設置 (2025年4月~)
  2. フレキシブルハイスクール設置に伴い、全日制課程における併修受講料を1,400円に設定
▶ フレキシブルハイスクールとは?
不登校経験者など多様なニーズを持つ生徒が、全日制・昼間定時制・通信制の3課程間を行き来して学べる学校。佐屋・武豊・豊野・御津あおばで2025年4月に開設予定。
逃げずに考える

エネルギー問題を考える
浜岡原子力発電所を視察

エネルギー資源海外依存度約9割という現実を見据え、避けて通れない議論が「原子力発電(以下原発)」。
  というわけで静岡県「浜岡原子力発電所」の現状調査へ。その結果も踏まえながら、これからの日本のエネルギー政策を考える際に「原発」をどう位置付けるのか、私なりの視点を整理しました。
◎安全性の徹底 (どこまでやれば安全性担保?)

  • 安定供給の確保 (電源は生活や生産活動に直結)
  • 経済性とコスト  (電気料金の上昇に耐えられる?)
  • 環境への適合性 (世界的なCO₂削減の要請に応える)
  • リスク分散   (エネルギーミックス、小型原子炉は?)
  • 既存再生可能エネルギーの現実的かつ適切な評価
  • エネルギー革命の将来性 (核融合の実用可能性)

私たちが持続可能な形で自然と共存しながら生きていくためには何をどう選択すべきか。原発に対して賛否両論あるのは事実。100%の安全を求めたいのは誰も同じ。ただ原発というリスクを排除しても、新たなエネルギーを得るためのリスク(燃料価格の高騰、電気料金の値上がりなど国民的負担)を誰がどのように負担するのか。
一人ひとりが現実を直視し、未来をしっかり見据えつつ避けては通れないこの問題に向き合う覚悟が今求められているのかもしれません。

地震や水害から地域を守るために

これから台風の季節がやってきます。南海トラフ地震もいつ起きてもおかしくありません。 まずは現状を正しく理解し、備えることが肝要です。

改めて海抜ゼロメートル地帯の命の砦「日光川排水機場」と「日光川水閘門」を視察。 近年の局地的豪雨に耐えられるよう、排水ポンプの更新に併せて機能強化も考える必要があるかもしれません。

地域の防災セミナーにもゲスト参加。 七宝町川部を流れる小切戸川の護岸整備が止まっていることや、堤防の草刈を地元でできるように整備してほしいといった課題もお聞きしました。

毎年木曽三川公園で実施される海部地方総合防災訓練では、地元の中学生をはじめ関係機関等69団体700名が参加。 防災知識のアップデートと課題を情報収集。 被災時の「歯」の健康管理、入れ歯の手入れ、災害死者の特定についてはとても勉強になりました。

災害はいつ起きてもおかしくないそのためにできることを今やっておくことが肝心です。



これからも 「現地現物 見る やる 聴く 考える 伝える」 活動を続けていきます!

安全 安心
命と健康を守る愛知県病院事業庁が所管する「あいち小児医療総合センター」と「愛知県精神医療センター」を訪問。
地域を守る「あま市甚目寺幹部交番」が新しくなりました!


こどもの命の砦 「あいち小児医療総合センター」。 3次救急の365日24時間体制で高度専門医療が必要なこどもたちを診療。 医師の働き方改革、 小児科医不足、地域連携の課題等について意見交換をしました。


精神科救急の最後の砦「精神医療センター」。能災害時精神科拠点病院であり、登半島地震でもDPAT(災害精神科医療チーム)として派遣。


新しくなったあま市甚目寺幹部交番。 女性への配慮や窓口の安全性を高めるなど機能アップ。
次はあま市伊福駐在所の建て替えが計画中。

スタートアップ
本年10月「STATION Ai」開業を控え、最新のグローバルピッチイベントや愛知県内のスタートアップ支援施設を調査。


活動を応援
立場を超えてやれることはやっていきたい。そんな思いで足を運び、様々な活動を応援しています。


地域活動やイベントにみなさんとともに参加することも大事な議員活動。 新たな気づきや課題を見つけます。
お見かけの際はぜひ気軽にお声かけくださいね。




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