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2025年 秋号 Vol.26 県政レポート

ご挨拶


食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、秋は過ごしやすく気持ちもどこか前向きに感じる季節、ただ最近は秋を堪能する前に冬が到来して少し寂しく感じるの私だけでしょうか。
そんな中、9月定例愛知県議会が9/22~10/15の日程で開会、パーキング・パーミット制度の導入、緊急交通安全対策など187億余円の補正予算案など全27議案を可決成立させました。
私の所属する会派「あいち民主県議団」では、現役・若者世代、とくにZ世代(現在16~30歳前後)・α世代(現在15歳以下)と言われる世代をターゲットにした支援策を練り上げる「ヤングビジョン@Aichi」政策研究会を立ち上げました。まずは結婚、子育て、教育、住まい、就職などのライフステージに応じた支援策の見える化と、ワンストップ相談窓口の設置を県当局に求めつつ、ニーズをしっかり捉えた有効かつ具体的な支援策を団独自で検討しているところです。
国政の状況は不安定ですが、物価高や少子化対策など課題はあれど時代は待ってくれません。ご高齢の方の安心安寧な暮らしは、私たち現役世代そしてその子らがそれぞれに未来を描き、地域で暮らしていける環境をいかに創っていけるかにかかっている、その責任をしっかり感じながら活動を進めていきます!


▲国際芸術祭 「あいち2025」 灰と薔薇のあいまに絶賛開催中11月30日まで

国際芸術祭 「あいち2025」~灰と薔薇のあいまに~ 11/30まで

「灰」は破壊・絶望、「薔薇」は再生・希望、「あいま」の揺らぎの状態である現代を、アートを通じて環境・戦争・災害を人との関係から問い直す深 い意味を持っています。
考えるより感じる、魅力あふれる作品にぜひ触れてみてください!

公式サイト


● 名古屋競輪場 BMXパークが完成

場所は名古屋市中村区、豊公橋を超えた名古屋競輪場に隣接、11月には2025アジア選手権BMXレーシング、そして2026アジア大会の会場になります。
まさに自転車競技とBMXの聖地となりそうなワクワクする素晴らしいコース。
もちろん一般利用も可能、バイクやヘルメット、プロテクターも有料レンタルできます。ぜひ一度足を運んでみてください!

● アジア・アジアパラ大会のボランティアへ

観るだけじゃない、せっかくなら参加したい!と思って私もボランティア登録し採用イベントに参加。
グループワークではお互いの自己紹介。参加動機は、モータースポーツが好きだから、学生同士でおもしろそうと思って、などなど。
これから1年弱かけて研修を重ねてモチベーションを上げていく「ボランティアジャーニー」、楽しみです!!

9月定例議会皆様にお伝えしたいあいち民主県議団質問トピックス

質問 ①

県立美和高校の目指すところ

問題意識
県立美和高校は今年度から新たに探究型カリキュラムを手厚くした「地域探究科」を設置。
来年度からは本格的な連携型中高一貫教育が導入、すでに昨年度からあま市・大治町の6中学校との連携が始まっているが、中学校・高校双方の調整・準備に時間がかかるなど難しさもある。
Q 地域探究科のカリキュラムの特色と目指す方向性をどのように考えているのか。

教育長
「地域探究」という教科を設けるとともに、「総合的な探究の時間」を他校より多く設定、企業や大学等との連携・協働のもと、「地域」をテーマに探究学習やフィールドワークを実施しているのが特色。
生徒一人ひとりが自ら問いを立て、情報を整理分析し、他者と協働して課題解決できる地域を支える人材育成をしていきたい。 

Q 連携型中高一貫教育の連携の部分で、取組に係る先生方の負担に対する認識と対応は。
教育長
連携の取組は、中高双方の教員が念入りに打合せを行う必要があるなど、通常学習に比べて、準備段階から負担が大きいことは承知している。
そのため、教員を増員するとともに、県教委の指導主事も連携プログラムの準備に加わり、教員の負担軽減に努めている。今後も県教委として連携が円滑に進むようしっかり支援していきたい。
質問 ②

南海トラフ地震の防災対策

問題意識
国は、南海トラフ地震の新被害想定を本年3月に公表、さらに南海トラフ地震防災対策推進基本計画を7月に11年ぶりに見直したことから、県としてもそれに沿った対応が求められる。
[ 新被害想定 ]
直接死最大約29.8万人、災害関連死最大約5.2万人
建物全壊・焼失最大約235万棟
[ 見直しの概要 ]
▷「命を守る・つなぐ」取組106項目の10年以内の達成
▷国の新総合防災情報システムとの共有利用100%
▷直接死8割減、建物全壊・焼失棟数5割減など
Q 国の見直しを踏まえ、県として南海トラフ地震防災対策をどのように具体的に進めていのか。

知 事
本県では、今年3月に防災アクションプランを策定、国の基本計画の見直しで追加された「災害関連死防止のための避難者の生活環境整備」などの取組について、国の対策を先取りする形で盛り込んでいる。
現在は、来年の6月頃の公表に向けて、県独自の南海トラフ地震の被害予測調査を進めており、その中で必要となる対策を明らかにしていく。

<キーワード> 「連携型中高一貫教育」の導入
中学から高校への学びを橋渡ししながら、将来に向けて主体的に学ぶ力を育てる仕組みで、具体的には探究学習や地域活動、キャリア教育を通じて6年間の一貫した成長を目指すねらいがある。

警察委員会県内調査~ 交通機動隊 訓練 と 「運転外来」 ~

交通機動隊のオフロード車によるトライアル走行(障害物コース走行)と不整地走行訓練を視察(豊田市)。
驚きは、このコース、お寺のご住職が趣味で敷地内に敷設、そこをご厚意でお借りしているのだそうです。
10月予定の全国白バイ安全運転競技大会に出場する選手の走行は圧巻! 隊員らは災害時の被災道路確認のため、実際に熊本地震にも派遣されたとのこと。
改めて弛まぬ日々の訓練の上に私たちの暮らしや有事の際の安全安心が担保されていることが再確認できました。
次に名市大病院東部医療センター(名古屋市千種区)へ。
ここは、本年4月に設置された「運転外来」、運転時の視力ではなく視野欠損(緑内障など)による危険性に着目した全国的にも珍しい外来を設置しています。
林病院長と野崎教授から設置経緯と現状と課題などをヒアリング、そして実際に外来で使用しているシュミレーターを体験。
自身では気づきにくい視野欠損者の運転の危険性と対策を分かりやすく教えていただきました。



9月定例議会で可決された主な予算や議案内容は以下の通りです。

1. 「パーキング・パーミット制度」の導入準備 《約1,268万円》

・ 事務局設置、広報啓発、利用証の作成など
・ 制度開始 : 2026年6月~
 ※利用証の申請受付は2026年4月~

▶「パーキング・パーミット制度」とは?
優先駐車区画への不適切な駐車を抑制するため、障害者・要介護者・妊産婦等歩くのが困難な方に利用証を交付することで、優先駐車区画に安心して車を停めてもらう制度。
他県と協力して県外広域でも利用できるよう協定を結ぶとともに、民間事業者にも協力を求める予定です。


2. 県営都市公園大高緑地の将来構想検討 《債務負担行為約1億7,847万円》

・ 名古屋市緑区 121.2ha (1963年開園)
・ 環境調査、サウンディング調査を実施

3. 三河地区の一時保護所の移転整備 《債務負担行為約25億808万円》

・ こどもの権利擁護に配慮、居室空間の環境改善
・ 共用開始予定 : 2029年度デザインビルド方式

一時保護所とは?R6.9一般質問で取り上げました!
児童虐待や保護者の入院などで、保護者がこどもを養育できない場合に、児童相談所の判断で一時的にこどもを保護する施設。現在尾張と三河に1か所ずつ設置。

4. 交通安全対策の推進《約1億1,837万円》

・ 交通事故多発交差点などの緊急対応追加分
  ▷ 信号灯機のLED化 208灯 (5,056灯)
  ▷ 道路標識の更新 614本 (8,195本)
  ▷ 道路標示の更新 190.5km (3,200km)
  ※()内はR7当初予算での計画分

▶ 信号灯機のLED化はどこまで進んでいるの?
信号灯機は、県内に歩行者用と車両用あわせて約14万6,000灯。今年度末には約85.6%がLED化される予定です。ちなみに、R5年度の調査では、LED化前後で事故件数割合が約11%減少したとのことです。
視 点

分断が加速!? 多文化共生を考える
外国ルーツの方とともに生きる

生活保護を不正に受給している、事件・事故の加害者が激増しているなど、ネットを中心に外国ルーツの方を排斥し、分断を煽るデマが拡散されていることに不安と憤りを覚えます。
現実はどうでしょう、コンビニや居酒屋のスタッフ、介護や運送、製造現場など、人手不足の中、私たちはその恩恵を受けていませんか。仕事を奪っている?いや、日本人で賄えない空白の部分を埋めてくれている、今や外国ルーツの方なしでは社会は回らないといっても過言ではありません。
まじめに働く外国ルーツの方も私たちと同じ納税者で生活者、なのに日本人同様の十分な行政サービスを受けられていないというのが正しい理解だと。
外国ルーツのこどもは未来の日本の担い手、大人は人財として活躍してもらう、そのための行政や民間・ボランティアが協力して支え合うしくみや仕掛けが不足している...。
「言葉の壁」「制度の壁」は政策制度の中で解決し、そして、国籍・民族の文化的背景や考え方の違いに立ちはだかる「心の壁」は、お互いのリスペクトと弛みない交流でしか解決しえないと強く感じています。


平和を願い、伝えていく...

平和コンサートがあま市で開催。2月にも実際に触れさせていただいた被爆ピアノ、平和の大切さをピアノを通して伝え続けています。キズだらけでもその奏でる素敵な音色は平和を願う祈りのようにも聞こえます。 娘が里帰りしたタイミングで、親子で名古屋市中区の「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」へ。今年は戦後80年の節目の年、戦争は経験してはいけない、させてもいけない。では子々孫々へ戦争というものをどう伝えていくべきか。まずは身近なこの地であった出来事、事実を知ること、そして、少なくとも戦争から生まれる苦しみや悲しみを想像できることが大切だと。久しぶりの親子水入らず、平和の大切さを話し合う良い機会になりました。

新しい取り組みが進んでいます! 「見る、聴く、考える」 活動の一部をご紹介

人材育成

世界のニューリーダーを育てる大学
~ 秋田県国際教養大学(AIU) 視察~

AIUは秋田県と秋田市の共同設置の公立大学で、全国から注目、人気を集めています。
特徴は、全授業英語、1年間の必須留学、少人数教育。
¼が留学生、海外連携大学数は206校、半数以上が外国人教員でハイスペックグローバル教育を実践、4年で卒業できる学生は約半数と厳格な成績管理がされているとのこと。
その裏には日本の高等教育の本質論から生まれた確固たる信念があるものと理解。
かなりの県予算を注いでいる以上、県へのフィードバックが求められがちですが、いわゆる事業評価を何で算定するのか、まさにプライスレス。原点回帰、大学での学びとはどうあるべきか、公立大学としての矜持とは、を考えさせらました。

インクルーシブな高校とは・・・
~ 若宮高等特別支援学校視察 ~

昨年度から産業課として若宮商業高校と併設、と言っても校舎は同じ。
産業科らしい設備が充実、企業の支援も取り付けながら一般就労に向けたカリキュラムを手厚くしています。
一部の授業、文化祭や体育祭、部活動も可能な限り商業高校の生徒と同じくするインクルーシブ教育を実践、双方の生徒に良い相乗効果が生まれ、活気ある環境が生まれつつあるとのこと。
魅力ある新しい教育、アイデアはたくさんあります。とにかく中身をしっかり育てる、形だけの変化で終わらせてはいけません!

AI新産業

生成AIのこれからと扱い方を学ぶ
~「ただ使う」ではなく「使いこなす」~

講師はスタートアップである(株)DATEREINの副社長鈴木さん。なんと20歳の現役大学生!私の娘と同い年、驚きです。
名市大データサイエンス学部に在籍し、ソフト開発、企業向けセミナー、こども向け生成AI学習などの事業をしています。
基本的な知識から、活用事例、実際に生成AIを使いながらの勉強会は目から鱗。
私もすでに使ってはいますが、もっと知って議員活動でも上手に使わないと勿体ない!と素直に感じました。
ただし注意も必要。必要なのは批判的に見る目、いわゆるクリティカルシンキング(検証能力)。AIが生成した情報が本当に正しいのか、論理的に矛盾していないか、何よりそれを読んで自身が理解できているのかを常に意識する姿勢が肝要かと。
いずれにしても私たち議員も、いや議員こそ新しい知識を常に吸収しつつ成長しなければ!です。


一緒に活動

みなさんの「がんばる」を応援!一緒に参加したり、対話することも大切な議員活動。 お見かけの際はぜひお気軽にお声かけください!


文化を継承

400年以上続く「蟹江まつり」に参加

小学生が太鼓と笛を練習、その成長ぶりと保護者さんと自治会が一体となって伝統文化を継承する姿に感動しました!



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