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2026年 春号 Vol.28 県政レポート

ご挨拶


新年度、大きな期待と少しの不安を胸に新たなスタートを切る節目の時期、皆様には素敵な人生の幕開けとなることをお祈りいたします。
さて、愛知県議会では、令和8年2月定例県議会が開会、一般会計3兆2,224億余円を含む4兆8,354億余円の当初予算案などを審議、全ての議案を可決しました。(令和8年度当初予算の概要はP3参照。)
特に昨年度は、警察委員長として、各種警察行政の調査やヒアリングを積極的に行う中で、自動車盗を含む侵入盗、特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺など増加傾向にある「身近な犯罪」に対する取締り強化や防止啓発を訴え、取り組みを前進できたのではないかと思っています。
今年度は、2期目のラストイヤー。振り返りとアップデートを忘れず、特に現役・若者世代がライフステージの各段階で希望を持ち、挑戦し続けられる、必要な時に必要な支援が受けられる「実感」にこだわり、これまで一般質問等で訴求してきた政策提言を軸に、引き続き全力で取り組んでいきます!

令和7年6月議会本会議一般質問では① Aichi Startup戦略の深化 ② 県立高校の危機管理の徹底 ③ 不安を抱える妊産婦の寄り添い支援を取り上げ、令和8年度政策に以下のとおり反映される予定です。

① STATION Aiを中核とした自治体とスタートアップ(以下SU)との連携推進を提案、SU支援に取り組む自治体や関係機関を支援する統括マネージャーを配置するほか、県内市町村によるSU製品等の公共調達を支援する事業が予算化されました。
② 県立高校における危機管理の脆弱性を指摘し、防犯カメラの設置を提案、R8~10年度までの3年間で全県立高校に校門や校舎入口等に2台の防犯カメラを設置する方針が示されました。
③ DVや予期せぬ妊娠等悩みや不安を抱える特定妊婦が、支援を受けながら安心して妊娠期から出産後までシームレスに生活できる援助事業の実施を提案、相談と居場所機能を兼ねた「妊産婦等生活援助事業所」の設立(R8年10月予定)sが予算化されました。

その他、地域における外国人の日本語教育を推進するため、兼ねてより提案していた「日本語能力判定ツール」(学習進度を客観的に把握したり、クラス編成に使える)の開発費も計上されました。


2月定例議会「有機農業」と「いじめ」をテーマに議案質疑を行いました!

本会議 ①

「有機農業」を広げていくには
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問題意識
有機農業は「環境負荷の低減」と「食料安全保障」のための大切な選択肢。国は「みどりの食料システム戦略」で、2050年までに全耕地面積に占める有機農業の割合を25%(現在0.8%)に拡大する目標を設定、愛知県も2030年までに900ha(現在406ha)達成に向け、取り組みを加速する必要がある。
Q これまでの取り組みへの課題を踏まえ、今後有機農業拡大・普及にどのように取り組むのか?

県当局 有機農業の栽培には高度な知識と技術が求められ、生産コストも高くなりやすいため、今後は「担い手の育成・定着」と「販路拡大」の取り組みが重要。 具体的には、有機農業指導員の新規育成、農業大学校での実践的プログラムの導入、スマート農業機械の導入支援、イベントを活用した生産者と流通・加工事業者をつなぐマッチング、安定的な販売モデルの実証と優良事例の横展開を推進していく。

● まずは「有機農業」を正しく理解すること

県の消費者アンケートでは、有機農産物に対して「安全・安心」「おいしい」「健康に良い」といったポジティブなイメージが先行。ただ、有機農業は、環境にとって「安全」な農業であり、食べる人にとって「安全」なのはどの食品もあたりまえ、 「おいしさ」も個々人の感覚の問題、「健康に良い」も科学的エビデンスはありません。
つまり「安全」「おいしい」「健康に良い」農産物は、有機農業でも慣行農業でも同じ価値あるもの、2項対立の関係ではなく、互いに共存し、補完し合うものだという理解が大切です。


本会議 ②

「いじめ」を解消するために
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問題意識
2024年度の全国のいじめ認知件数は約77万件と過去最多。学校には「いじめの未然防止」のための組織的対応に、心理や福祉の専門家を活用することが求められており、その中核を担うのがスクールカウンセラー(SC)であるが、予約がいっぱいで、配置がニーズに追いついていない現状がある。
Q いじめ解消に向けた取り組みを進める学校にSCを重点配置することとした背景は?

県当局 本県のいじめ認知件数は毎年増加(5年前の1.7倍)、いじめ解消に向けた取り組みは喫緊の課題。
いじめへの早期対応のため、対応中の案件が多い学校にSCの相談時間を増やし、いじめ解消に向けた取り組みを加速していく。

Q いじめの認知件数やいじめ解消に向けた取り組み件数が少ない学校に対する対応は?

県当局 まずは学校が実態をしっかり把握することが重要。
認知件数が少ない学校やゼロの学校には、保護者等に対して、認知件数を知らせることで、実態とズレがないか再確認するよう、市町村教委に促している。
また、そうした学校は、いじめ継続に気づかず、解消判断が早いケースもあるため、3か月以上の見守り期間を設け、状況注視の継続を指導している。

● 高校での「いじめ」は見過ごされがち?

高校は、SNSに起因するいじめが増加、「友人関係のトラブル」と過小評価され重大化するといった特徴に加え、被害生徒や保護者は、心身と時間をすり減らす「いじめの解決」より、退学や転学を選択しやすい傾向があり、事態が表面化しにくいという特徴があります。 SCも配置されているため、重大事態となる前に、特徴と現状を理解し、組織的対応ができるようしっかり取り組むことを併せて県教委に求めました。

警察委員会関係令和8年度事業トピックス~身近な犯罪を防止する取り組み~


【愛知県のR7年犯罪認知件数】
★ 自動車盗1,051件2年連続 全国ワースト
★ 特殊詐欺1,963件被害額約93億円過去最悪

愛知県警では、自動車盗対策として、左記「車を守る防犯三種の神器」を50セット準備、ランドクルーザー等盗難多発車種のユーザーに対して最長3か月貸し出す事業を始めます。
また、特殊詐欺対策としては、警察庁推奨の対策アプリの利用を呼びかけつつ、匿名流動型犯罪グループの実態解明と摘発強化を進めます。



令和8年度当初予算の概要~限られた予算が有効活用されるかチェックしていきます!~

一般会計当初予算総額3兆 2,224億余円 (他特別会計:1兆3,558億余円企業会計:2,572億余円)

県税収入は、米国関税措置の影響による産業界全体の減益と賃上げの影響による個人県民税の増収を見込む。
軽油引取税等暫定税率・自動車税環境性能割廃止といった税制改正による減収分は、地方特例交付金により全額国費で補填。
ただ、人件費や扶助費などの義務的経費が増加することから、多額の基金取り崩しに依存する厳しい財政状況が続く見通し。

歳 入
・県税収入:前年度から 103億円 増
・県債発行:前年度比 170億円 増 (残高は減)
〔参考〕財政調整基金残高 : 412億円(大幅減)
 


歳 出
・34年ぶりの3%超の給与改定、定年年齢引上げによる退職手当の増加による人件費 増
・アジア・アジアパラ競技大会の開催の経費を計上

注: ()内は、県民一人当たりに換算した歳出金額


福祉 医療

安心できる医療体制 / 出産・子育て支援

・新興感染症に対応する医療施設を整備 (藤田医科大学)
・「依存症対策センター」を開設 (藤田医科大学・刈谷病院)
・「こども誰でも通園制度」市町村の実施経費を支給
・「里親支援センター」を設置
・悩める妊婦のために「妊産婦等生活援助事業所」を設置
・市町村の不妊治療助成事業における先進医療費を補助

県民 環境

女性・外国人の活躍支援 / 地球温暖化対策

・あいち女性輝きカンパニー認証促進、理工系女性を応援
・外国人日本語教育を推進 (日本語能力判定ツール開発)
・省エネ再エネの建物や設備、自動車への補助制度を拡充
・脱炭素PJT(CR(※)・ペロブスカイト太陽電池等)の推進

※CR : カーボンリサイクル(産業排出CO₂を固定化する)

経済 労働

中小企業支援の拡充 / 次世代産業の育成

・中小企業等のBCP策定・価格転嫁・事業承継を促進
・水素モビリティの導入促進 (トラック・バス・タクシー)
・市町村とスタートアップのイノベーション創出を支援

アジアパラ

アジア・アジアパラ競技大会の成功に向けて

・SNS発信強化、大会前100日イベント等の開催機運醸成
・市町村と連携したフレンドシップ事業の実施
・大会を契機とした発酵食文化・伝統工芸品のPR強化

教育 学び

教育の「質」の向上 / 「多様な学び」の充実

● 保護者の経済的負担を軽減

・SNS発信強化、大会前100日イベント等の開催機運醸成
・市町村と連携したフレンドシップ事業の実施
・大会を契機とした発酵食文化・伝統工芸品のPR強化

● 県立高校のハードとソフト整備を推進

・体育館等への空調設備の設置(~2027年度までに)
・特別教室への空調設備の設置(~2029年度までに)
※PTA整備教室は今年度からすべて公費負担に切替
・トイレの洋式化 乾式化(~2028年度までに)
・防犯カメラの設置(~2028年度までに)
・インターネット通信環境の強化
・デジタル人材の育成、アントレプレナーシップ教育の推進

● 子どもの多様な学びと心のサポート体制の充実強化

・義務教育段階でのキャリア教育の推進
・日進高等学校附属中学校(学びの多様化学校)を開校
・不登校支援拠点 「教育支援センター」 を設置
・スクールカウンセラーや養護教諭の配置を拡充

建設 防災

インフラ整備と「場所の支援」⇒「人の支援」へ

・道路陥没事故を防ぐ「路面下空洞調査」を実施 (県道)
・災害時の停波を回避する携帯電話基地局の強靱化
・木造住宅の耐震診断補助の対象を拡大
・避難生活環境整備のモデル事業を実施⇒市町村へ展開

警察委員会県内調査~ 「機動隊 訓練」と「愛知県警察学校」


県警警備部の機動隊、246名が水難救助・レスキュー・銃器・爆発物・NBC(核・バイオ・ケミカル)などの部隊に在籍、平均年齢は39歳と若く、装備品は重いもので40〜50キロ、夏は相当過酷かと。
埼玉県で起きた道路陥没事故を想定した災害救助訓練も見学、機敏な動きと連携には現場を想定した緊張感がありました。
警察学校は「教場」とも呼ばれ、全寮制で大卒は6か月、大卒以外は10か月間、知識や技能を習得する場。


時代を切り拓く「新産業」「新技術」に注目! フェーズは実証実験から社会実装へ

次世代バッテリーの開発を進める
~あいちシンクロトロン光センター~

蓄電池の世界市場は2050年には100兆円に急拡大すると予想されており、愛知県では次世代バッテリーの開発プロジェクトが進んでいます。
「あいちシンクロトロン光センター」(知の拠点あいち:豊田市)では、バッテリー本体の長寿命化や軽量化を目指す実験・開発を行っています。
モビリティの行く末を左右する次世代バッテリー開発を自動車産業等ものづくり拠点である愛知県が先行して進めるためにも非常に重要な実験施設であり、機能強化を図っています。

● 「シンクロトロン光」とは?
電子を光の速さまで加速し、磁石で曲げたときに出る非常に強い光のこと。 物質の内部構造や成分を詳細に調べることができるため、新素材の開発や医薬品研究、半導体の解析など幅広い分野で活用されている。


「人工光合成」が未来を変える?
~排出CO₂⇒新価値を創造~

簡単に言えば、植物の光合成を人工的に実現するもので、水・CO2を原料として、太陽光から燃料や化学品を生成する技術です。
「気候変動対策と人口光合成の社会実装」をテーマとする勉強会に参加、コストである排出CO₂が原料として価値となり、化粧品や肥料などの付加価値の高い製品をつくることも可能とのこと。 国も社会実装に向けたロードマップを作成、日本が新技術「人工光合成」で世界をリードする、そんなミライに期待が膨らみます!


ロボティックスマートホーム
~藤田医科大学 実証研究施設~

藤田医科大学では、医療・リハビリから介護までロボット等新技術の開発・実用化や新たなサービスの提供を目指す愛知県の産学官連携PJを進めています。 住宅展示場でのデモも見学。「一家に一台のロボット」という時代がもうすぐそこまで来ていることを実感しました。


● みなさんと一緒に参加したり、対話することも大切な議員活動お見かけの際はぜひお声かけください!










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